週刊少年ジャンプ2021年11号(3月1日号)に掲載されている「クーロンズ・ボール・パレード」1話のネタバレをまとめました。
原作は鎌田幹康先生、作画は福井あしび先生のタッグで描かれる王道野球漫画となっています。
福井先生は、「ゲッサン(月刊少年サンデー)」で「マコトの王者 〜REAL DEAL CHAMPION〜」や「嘘つきは殿様のはじまり」、「週刊少年サンデー」で「アノナツ -1959-」を連載していた作家さんになります。
そんな期待に満ちた新連載の「クーロンズ・ボール・パレード」第1話「夢のはじまり」を見ていきましょう。
※以下、ネタバレとなっておりますのでご注意ください。
譲れない夢
高校野球の西東京大会決勝。
18-0という圧巻の試合で勝利を収めた白凰学院。
そんな「白凰帝国」に憧れるメガネの少年が一人…。
小豆田玉緒は、身体が小さけりゃ気も小さい、座右の銘は「安全運転」な少年。
しかし、そんな彼にも一つだけ譲れない夢があった。
それが、高校野球の名門校「白凰学院」への入学である。
白凰学院への入学方法は全部で3種類。
一つは「スカウト」、もう一つは「推薦」。
どちらも、本人もしくはチームが高いレベルにいないと不可能であり、公立中で都大会ベスト16の捕手である玉緒には到底無理な話。 彼が希望をかける最後の方法が「セレクション」である。
2年間、基礎的なトレーニングを積んできたのはもちろん、玉緒は受験候補生の分析も欠かすことなく盤石の体制でセレクションに臨むのであった。
戦いの始まりと「知らない」選手
いざ、セレクション当日を迎えるとそこには有名選手がズラリ。
少し緊張するものの、自身の努力を信じて己を奮い立たせる玉緒。
すると、白凰帝国陰の立役者と呼ばれる福々地スカウト部長とスカウト陣が姿を現し、セレクションの幕が開く。
そんな中、1番で呼ばれた男が返事とも欠伸ともつかないような気の抜けた返答をみせる。
龍堂太央と呼ばれた男は、気安く玉緒に話しかけてくる。
そのノリの軽さと試験への理解度の低さに驚く玉緒であるが、太央は気にすることなくセレクション中ずっと玉緒に絡み続ける。
全ての種目を終えて、なんとか基礎試験に合格したことに喜ぶ玉緒であったが、同時にしれっと合格している太央に驚きを隠せないでもいた。
太央の正体を聞き出そうとした玉緒であったが、ちょうど別の場所で歓声が上がる。
なんと遠投でフェンス直撃の120mを記録した男の名前は九ノ城大地、アメリカ帰りにして奇しくも玉緒と同じ捕手だったのである。 玉緒のデータにもない捕手の存在に焦りを隠せない玉緒。
なぜなら、捕手というポジションはチームに多くは必要なく、白凰学院のセレクションも同様にその年の捕手の合格者は1人だけだからである。
つまり、次のテストで玉緒は大地に勝たなければまず間違いなく不合格になってしまうのである。
基礎試験に合格した24名に課された試験は実戦形式の5イニングショートマッチ。
シンプルな野球の実力を見るべく課された試験に、玉緒は自身の知識が生かせるだろうと自信満々でマスクを被る。
バッテリーを組んだ投手である有澤には一級品のスライダーがあることを研究済みの玉緒は、その球種を生かすべく初球にストレートを要求する。
しかし、無名の捕手のリードに反発した有澤は初球からスライダーを投じるも、大地に痛打されホームランとなる。
捕手の言葉の重み
2イニングで3点を献上してしまった玉緒のチームには苛立ちが蔓延していた。
特に、捕手である玉緒と大地の差には決定的なものがあり、それが原因でチームごと低評価を喰らうことに納得がいっていないのである。
なんとか勝利への突破口を見つけようとする玉緒は、大地のリードからあることに気づく。
しかし、玉緒に苛立つチームメイトに恐れを感じ、発言することができなかった。
そんな玉緒に「言ってみればいいのに…」と話す太央。
信頼がない状態で話しても仕方がない、と語る玉緒に、それなら実力を見せるべきだと語る太央。
すると、そのタイミングで投手交代が命じられる。
マウンドに上がるのは太央。
投手であったことに驚く玉緒をよそに、太央はテンションそのままに気楽に投球動作を開始してしまう。
次の瞬間、太央は140km/h超えのとんでもないボールを玉緒のミットめがけて投げ込むのであった。
あまりの豪速球に受験生のみならず、白凰学院のスカウト陣もざわつきだす。 何を隠そう、太央にはデータが一切なく、スカウト陣もノーマークだったからである。
たった一球で「とんでもない逸材をみつけたのかもしれない」と話す福々地。
玉緒もまた、太央の一球に驚きつつも、その凄さは球速だけではないと見抜く。
フォームや腕の振り、そして何より球の急激なノビ。
太央のストレートが超高校級であることを確信した玉緒であったが、当の本人は球種はストレートしかなく、制球も「内」か「外」かのアバウトなものでしかないと話す。 そんな自身を「うまく操縦してよ」と頼まれた玉緒は、とにかく2ストライクまで追い込むことを考えた配球を見せる。
それによって、最後に簡単に高めのストレートで空振りをとってみせるといった寸法なのだ。
太央に感心するスカウト陣に対して、福々地は玉緒の捕手としての働きも「よくライバルを研究している」と高く評価した。
しかし、そんなバッテリーに立ち塞がるのはアメリカ帰りの最強捕手・大地。
データのない大地に対して、どのように出るかを期待する福々地をよそに、太央は「三振狙い」を提案する。
同じ捕手である玉緒がこのセレクションに合格するにはそれが一番だと語る太央に、玉緒は大地と正面から勝負するメリットが太央にはないと話す。
そんな玉緒の肩に手を置き、「オイラの捕手はあんただよ」とリードを一任してしまう。
会話を終えた玉緒に、大地は自信たっぷりに話しかけてくる。
玉緒は、この「自信」こそ大地攻略の鍵と睨み、まずは大地の頭の中にない「内角」を投じるようにサインを出す。
この一球で大地は大きく自信を揺るがし、迷いを生じさせる。 その迷いが、2球目の内角を振り遅れさせ、あっという間に追い込まれてしまう。
そして、「三振はしたくない」という意識が太央の最も警戒すべき「高めまっすぐ」に注がれてしまう。
ここまで空振りにとってきた打者と自分は違う、そんな力みから低めに全く手が出なくなるのである。
こうして、大地も三振に打ち取り、太央と玉緒のバッテリーは三者連続三振を成し遂げるのであった。
太央を褒めるチームメイトに対し、全ては玉緒のリードのお陰だと話す太央。
そして、その実績が玉緒の勝利への秘策をチームメイトに聞かせることになる。
玉緒が見抜いた大地のリードの特性、それは自分に対する絶対的自信によって投手を信用しない鉄則通りのリードであるということ。
それを生かした秘策を話すと、チームメイトも理解し、乗ってくれたのである。
最後に、太央に促されるまま円陣の中心で声出しをする玉緒。
すっかりチームの中心人物となった玉緒を福々地は微笑ましげに見守るのであった。
あまりにも短すぎる夢
玉緒の作戦は至って単純。
大地の鉄則通りのリードに引っかかったふりをし、配球を誘導するものである。
しかし、その作戦は絶大な効果を生み出し、今まで当たりのなかったチームに勢いをもたらす。
気づけば、1点差の最終回、1・2塁。
迎えるバッターは玉緒。
そこで、相手チームも動きをみせ、今までの投手ではなく左のサイドスロー・尾平隆平へとスイッチする。
今までの傾向が通用しなくなるのではないかと動揺するチームメイトをよそに、玉緒は至って冷静だった。
当然、尾平の傾向もばっちり頭に入っている玉緒はスライダーを狙い撃ちし、左中間を破るサヨナラタイムリーを放ってみせた。 手荒い祝福を受ける玉緒は思わず感極まってしまう。
何か一つでも「才能」があれば輝ける野球の世界、そんな野球を、それを認めてくれる白凰野球部を好きになってよかった、と。
涙をこぼしそうになる玉緒に、太央は「涙は終わってからにしよ」と声を掛ける。
そして迎えた合格発表。
投手の合格者はたったの1名、太央だけだった。
そんな中、玉緒は確信していた。
この白凰野球部で捕手としての自分たちの新しい夢が始まることに。
しかし、捕手の合格者として呼ばれたのは、まさかの大地だった。
現実を受け止めきれない玉緒は、福々地に不合格の理由を恐る恐る尋ねる。
すると、福々地は玉緒の捕手としての頭脳を褒め、今回の勝利の差は大地と玉緒の差だったと語る。
ならばなぜ、となおも詰め寄る玉緒に福々地は笑顔で冷たい一言を投げかける。
「でもね 要らないんですよ 白凰にそんなもの」
常勝集団である白凰には、玉緒の頭脳を補うだけの分析班がおり、選手個人にその技能は求めていない。
白凰に必要なのはその作戦を実行する「屈強な兵士」なのだ、と。
深い絶望に落ちた玉緒は、なんとか返事をしてその場を立ち去ることしかできなかったのである。
大地を始めとする合格者に、あらゆる面でバックアップすることを約束する福々地。
そんな笑顔で話す福々地に、太央は「ちょっとお願いがあるんですけど」と話しかけるのであった。
異質なバッテリーが目指す「日本一」のチーム
帰宅途中の玉緒は、今までの努力をする必要がなくなったことでいろんなことができる、と一瞬だけ自分を誤魔化そうとする。
しかし、ふとすれ違ったジョギング中の人間を見て、思い出してしまう。
夢のために努力し続けた日々、そしてそれが今日終わってしまったのだという事実を。
人目も憚らずに涙を流す玉緒の横には、いつの間にか太央が腰掛けていた。
太央が慰めに来てくれたと考えた玉緒は、その行為に感謝をしつつも今は合格者の言葉を素直には受け止められない、と話す。
そんな玉緒に太央は「合格を辞退した」と告げる。
驚く玉緒に、太央は玉緒を最強の捕手と見込んでいると前置きした上で、続けてこう話す。
「俺と一緒に最強のチームを創ってみねぇか」と。
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